昨年同様にUS MAXのRetweet(USで開催されたAdobe MAXの新ネタを約一ヶ月後に日本で再度披露するという、日本人による日本人のためのリアルイベント)として開催されたADC MeetUp(Adobe Developer Connection、略してADCのサイト情報とシンクロして定期的に行われているアドビ システムズ日本によるリアルイベント)の第三回目が本日、ベルサール新宿で行われました。
僕は登録していたものの、わけあってUst参加だったため、Ustで把握し切れた内容を超簡単にまとめてみます。
まず、このイベントの模様はすべて録画されており、Adobe TVにて公開予定ということなので、今日観てなくても安心です。後でゆっくり観ましょう。
開催されると同時に、ドラムが鳴り響き、ローランドさんのドラム練習AIRアプリがオープニングを飾りました。お祭りらしいスタート。このアプリは今年2011年のAIRコンのグランプリ作品ですね。
その後、いつものお三方によるセッションです。ダイジェストでMAXの旅行スライド。
西山さんによるプレゼンは、Adobe Creative Cloudの概要。
Adobe Creative Cloudとは、Creative Services、Creative Apps、Creative Communityの3つからなるサービスの総称。
簡単に説明すると、マスターコレクション、Labsの製品、Touch Appsのすべての製品が使え(Apps)、20GBのストレージやデータ同期などのいわゆるクラウド的サービスがあり(Services)、フォーラムやサポートなんかもここで計画している(Community)てなものです。
開発ツールの進化のスピードに対応するための新しい形ということ。
マスターコレクションユーザにとっては、個人で月額5000円と非常に安い。逆にAIとPSしか使ってないというような方にとっては高く感じるのかもしれません。
で、僕が聞き取った内容で、大事な点としては、
・最新版を使いたくない人は、旧バージョンにとどまる事もできる。
・製品を保有する今までの形を好む人もいるので、旧販売形式と平行する予定。
・月単位の契約オプションも検討している。
あたりです。よくある1年縛りによる激安プランと思いきや、月契約も可能というのは意外でした。(最終決定ではなさそうなので注意)
CS5.5から始まったサブスクリプションと比較しても、マスターコレクションで1/4なほど激安になっているように見えます。PS単体の価格と同じわけです。
いったいどういう事なのか、なんども目をこすって見てしまいます。
とにかく、このCreative Cloudというのが来年のアドビです。
その後、デモをちょちょいとやって岩本さんのHTML系のプレゼンへ。
まずはEdgeのデモやCSS Shadersのデモ。この辺は動画観た方が早いです。
気になる人は、US MAXの基調講演初日動画 で観てみましょう。CSS Shadersは魅力的です。
そして、Fireworksのモバイルパックのデモ。これはMAXでは観られませんでした。
「エクステンション>CSSプロパティ」で選択したオブジェクトのCSS情報をパネルに表示し、必要なプロパティだけ選択して、Dreamweaverにペーストする事で、そのCSSをドリにもってける、というデモでした。
森房さんのAdobe TVもあるので観てみるといいです。
あと、PhoneGap(HTML+CSSでネイティブアプリを作成するもの。買収したばかり)。
PhoneGap Buildというクラウドを使ってアプリを作成できるサービスの紹介も。SDKいらずで、しかも実機で確認するためのQRコードとかある。アカウント作るまでは簡単なのでやってみるといいです。
そして、MUSE。
コードを書かずに・・・、の方に最適。手順としては、1.プラン、2.デザイン、3.プレビュー、4.パブリッシュ。とシンプルな流れ。
最後、轟さんのFlash系のプレゼン。
まず超話題のAndroid版Flash Player開発中止(今後はメンテのみ)の話題。コレ大事。
現状として、パソコンの場合とは異なり、モバイル上のFlashコンテンツは、FlashPlayerに最適化しているケースは少なく、ほとんどがアプリケーションのスタイルになっている、というインタビュー結果による判断とのこと。
開発リソースをAIRに注力する方針なわけで、これは言ってみたら想像どおり。確かにモバイルFlashPlayerに最適化したFlashなんて見たことがない。
FlashPlayer11は、やはりStage 3D。ここでなんとスクエアエニックスさん登場。(協力企業に名前があり半分ネタバレしてましたが。)
アバター数体が協力しながらバハムートと戦う3Dコンテンツを披露。トンベリやボム、プリンなども。
AIR3は、Captive Runtimeとネイティブ拡張。
Captive Runtime(Android版の話。AIRランタイムをAIRアプリ自体にくっつけちゃう形式)が可能になる。ちなみにiOS版は最初からこれのみ。
ネイティブ拡張のデモとして、Age of Defenders(タワーディフェンス系のゲーム)。
iCloudやiMessageなど今までのAIRではサポートしていなかった各OS特有の機能も利用する事が可能になるらしい。
これらはFlex 4.6 SDKで可能になり、日本時間2011年11月30日にリリース予定とのこと。(同時にFlash Builder 4.6も)
Flex 4.6ではコンパイラーのパフォーマンスが50%向上しているようです。
セッション1は、以上な感じでした。
※ちなみに、その後、FlashトラックとHTMLトラックに分かれてセッションが続きましたが、一番見たかった池田さんのStage3Dのセッションが終盤までUstされず、HTMLトラックの太田さんの方を観ました。太田さんがEdgeのデモに時間を使いすぎて残り10分でMuseのデモをせねばならず、焦っていたあたりで池田さんセッションがオンラインとなり、そちらを観ましたが、あっという間に終了してしまいました。見逃した方が多くいると思うので、ここはAdobe TVに期待です。
東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ)に入社。QAやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、Unity, Unity Netcode for GameObjects, CakePHP, Laravel, ZBrush, Modo, Adobe Substance 3D, Adobe Firefly, Xcode, Apple Vision Pro, Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。