この前、リリースされたばかりなのに、もうFlash Pro CC次期バージョンの情報を入手しました!
アドビのアンディーさんによるCEDEC 2013の「FlashによるアセットワークフローのHTML5やネイティブアプリへのうまい持ち込み方」で飛び出しました。
「言って良いかどうかわからないがFlash Proの次アップデートを世界初で見せちゃいます!」という事のようなのですが、僕がたまたまニコニコ生放送を観ていたら、たまたまFlashの話をやっていたので、そこでの話を、、いや書くでしょ、普通に。
ただ、スクリーンショットなんかは撮ったけど載せません。文字ばかりのエントリーになるかもしれませんが、大事な事を数行だけで書きます。ちなみに、ニコニコのプレミアム会員登録すれば、後からでも上記のリンクでアンディーさんセッションの放送を観られるようなので、興味のある方は。
コードネームは「Avatar」そして、リリース次期はなんと再来月
スライドの最初の方で「Avatarでどう変わるか」と謎めいた「Avatar」という言葉が出てきますが、これこそ、次期Flash Pro CCのコードネームです。そして、リリース次期についても言っちゃってました。なんと再来月。という事は10月ですよ。アドビは、新製品をいつ出してもいいように、Creative Cloudを作ったと。
アンディさんのセッション前半では、「Flashをいろんなところへ持って行く技術」について話されていますが、ここでは省きます。前半では「○○フレームワークが再生できるフォーマットをFlashで作る方法はあるのか」とか「SWF制作ツールではなく、アニメーション制作ツールですから。」と様々な制作環境へFlashコンテンツを持って行く方法などが紹介されますが、これらは、後から出てくるAvatarにすべて繋がる話なわけです。
Avatarの新機能
- 新規作成で「HTML Canvas」が
これは、CreateJSがとうとう標準パブリッシュまで出世した形なわけです。もう、Flash ProはFlashPlayer用のコンテンツだけを作るツールではなくなります。標準書き出しフォーマットのひとつが、HTML+Javascriptとなります。この進化は僕の期待していた通りの進化です。「FutureSplash Animator の最新版リリース!とりあえずどんなものか」でビデオ書き出しの事にも触れましたが、「Flash Proというのは、書き出しフォーマットを複数持ったアニメーション作成ツール」と思っておいてください。また、アクションパネルでは、CreateJSのJavascriptをそのまま書けます。しかも、CreateJSのコードヒントも出る。なんというパネル名になるのかはわかりませんが、アクションパネルがどんなスクリプトでも書けるパネルに進化しています。
さらに、プロパティインスペクタでは、CreateJSがまだサポートしていないプロパティはグレイアウトして使用できないように表示されます。選択したドキュメントによって、Flash Pro全体が変化するようになっています。
- 新規作成で「WebGL向けのドキュメント」が
これについては深く触れていませんでしたが、アドビ独自のWebGLフレームワーク向けの書き出しが可能になるとの事。HTML書き出しは今までも対応していましたが、WebGLをも対応した事から、ニコニコ視聴者の反応も
「Flashはじまった」
「Flashはどこに行くの」
「これはいい進化じゃね」
とこれからのFlash Proに期待が膨らんでいたようです。 - HTML5で自作できるカスタムパネル
これは、一見、たいした新機能ではないように見えるのですが、実はかなりの可能性を持っていると思います。Flash Proだけではなくアドビ製品全体のもののようですが、HTML5とJSで独自のエクステンションを作成できます。これとJSFL(Flash JavaScriptというFlash Pro自体を操作できるAPI)を組み合わせて、将来的には、どんな新しいフレームワークが現れても、エクステンションを自作して、Flash Proをその形式の書き出しに対応させたりできるようにさせたいとのこと。Dart対応がそうなように、今後は、Flash Pro自体についてはJSFLを発展させ、あらゆるフレームワークへの対応は、アドビ以外で、エクステンションをオープンソースで開発していくような形になっていく事を期待しているようです。
Avatarについては、こんな感じでした。近々、このセッションのスライドやAvatarについての情報なども、アンディさんのブログに載ると思いますので、そちらもチェック。(上記のHTML5のカスタムパネルの作り方はすでに載ってます)
東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ)に入社。QAやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、CakePHP、Laravel、Unity、ZBrush、Modo、Adobe Substance 3D、Adobe Firefly、Xcode、Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。