3D Print : XYZ PRINTING ダヴィンチ 1.0 Pro を試す(仕上げ編)

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ここでは、XYZ PRINTING社 「ダヴィンチ 1.0 Pro」 で、3Dプリントをした造形物(素材はPLA)の最終仕上げをMEMOしておきます。あわせて以下のMEMOもご参考に。

この9月に入って、ようやく3Dプリントを試してみる事ができました。CAD系ではなく、ZBrushで作成したフィギュア系の3Dオブジェクトを使...
ここでは、XYZ PRINTING社 「ダヴィンチ 1.0 Pro」 で、3Dプリントをした際のMEMOを残しておきます。3Dプリント編です...

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準備したもの

サポート除去

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補修・やすりがけ作業

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カラーリング

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ウェザリング

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持ち手(全面が同色のフィギュアを塗る場合など)

サポートの除去

3Dプリント編の流れで出力すると、スライスする際のオプションで「サポート」(頭部など支えが必要となる箇所があるモデルの場合、サポートと呼ばれるものを印刷し、後からそれを取り除きます)を有効にしているため、床面から頭部の間などにモジャモジャなサポートがついています。

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サポートは取り外しやすいように設計されていますが、指だけで取り除くのは難しいです。いろいろ試したところ、おおよそ、以下のトンガリハサミとニッパーがあれば取外せました。ラジオペンチがあればベターくらいです。日本製の高級ナイフも用意しましたが、使いませんでした。

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サポート除去した面は、やはりだいぶ激しい崩れがあります。またサポートに接触していない面についても、印刷の精度により、小さな穴が見受けられたり、スライスによる断層があります。

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これは、やはり3Dプリンタの出力方式や性能による影響が大きいですが、2019年現在、家庭用の安価な3Dプリンターでは、出力後に手作業によるパテ補修やヤスリがけなどの仕上げ作業が必要となります。(いずれ、仕上げ作業も必要のないほどプリンタの性能も上がっていくと思いますが)

パテによる補修とヤスリがけ作業

この作業以降は、ほぼプラモデル作成のテクニックが流用できます。

不要部分の除去

サポート除去作業は、わりと荒くトンガリハサミとニッパーで作業しましたが、この作業からは、もう一つ細かく不要部分の除去をします。この作業は、ニッパーが最も役立つ工具となります。

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穴の補修

欠けてしまっている、窪んでいる、穴が空いているという箇所については、エポキシパテが役立ちます。エポキシパテは、二種類のガムのような物を混ぜ合わせることで硬化するパテで、完全に固まるまで6時間くらいかかります。逆にその間は粘土状なのでとても造形しやすいです。固まると完全にカチンカチンになります。

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手のひらに乗るくらいの造形物の場合、5mm四方くらいずつを混ぜ合わせて、パチンコ玉くらいの球ができるくらいの量で十分補修できると思います。工具は、金属製の平たいへらが最適です。混ぜ合わせたり、練りこんだりするのもヘラを使うのがいいでしょう。

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平面づくりとサンドペーパー

完全にツルツルの面を作りたい場合は、ラッカーパテを使いました。乾きが早いので、塗った後、すぐに適度なヤスリやサンドペーパーで磨くようにヤスるとかなりツルツルな面が仕上がります。

エポキシパテが完全に固まったあとは、リューターを使って各箇所を気がすむまで磨き上げましょう。エポキシパテ部分もPLA素材と同等に磨くことができます。もともとZBrushで作ったこの造形は、リアルでまたZBrushを使っているようで楽しいもんです。

あと、素材がPLAだけに、磨いて出た粉塵を吸い込まないよう、花粉用対策マスクを装着して作業しましょう。

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カラーリング、ウェザリング、トップコート

色塗り作業です。完全にプラモです。ただ、プラモと若干違うのは、完全に組み立てられた状態で色塗りを行うという点ですかね。

カラーリング

平筆で同じ方向で薄めに一度塗り、それに対して今度は横向きに二度塗りをして、最小限にムラを抑えて塗っていきます。色を変える時は、汚れ落とし液で筆を洗浄し、ボロ切れで拭き取ります。明るい色から塗っていくのがいいでしょう。

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ウェザリング

当然マストな作業ではありませんが、塗ったまま感をなくし、ある程度、臨場感や重量感を出すために、カラーリングした後に、いわゆる「よごし」をしたりします。色々な方法がありますが、リアルタッチマーカー+激落ちくんで、だいぶ効果が出せます。部分的にウェザリングライナーも使ったりしてみました。この辺は、何をどうするか考えるのも楽しみの一つですね。

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トップコート

つや消しのカラーを使っても、思ったよりテカってたりします。

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最終的につや消しのトップコートをしときます(つや消しがいいかどうかは造形物によりますが)。ウェザリングライナーのような色鉛筆系を付着させている場合、このトップコートを行うことで、粉を造形物に定着させるという効果もあるようです。

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持ち手が必要なケース

全面が同色の場合の塗りなどでは、「持ち手(造形物を直接触らないようにするための棒状のもの)」があるといいのですが、プラモデルと違い、クリップ式のペインティングクリップで挟むのではなく、足の裏に小さな穴をあけて、針状の持ち手(ペインティングニードル)を突き刺して塗るのが良さそうです。

塗り始めから持ち手を使うと緩くなるので、最後の最後、どうしても持ち手がないと塗れない状態になったら、ぶっ刺して塗るといいでしょう。針を刺す穴は、超精密タイプのドリル刃(HGワンタッチピンバイス専用ドリル刃 ドリル径0.7mm)で小さな穴をあけましょう。

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以上、仕上げ作業は、ほとんどプラモデルのようでしたが、本来は3Dプリント後、何もしなくてもそこそこ満足いくように仕上がって欲しいですね。2019年現在、安価なプリンタでは、まだまだと行ったところです。早くこの辺の性能が上がってくれることを期待しています。