もう3月なので、春リリースのアプリをそろそろApp Storeにアップロードして審査にかけてみようとしている方も多いかと思います。こんな大切な時期(2016年2月中旬以降)に、Xcode(Organizer)でストアにアップロードすると、証明書がらみのトラブルが発生する問題が起こっています。
Missing iOS Distribution signing identity for 〜
と出てアップロードできない状態となりました(スクショ撮り忘れ)。こういう問題に出くわした場合、自分のアプリが悪いのか、アカウントの設定が何かおかしいのか、自分の証明書関係の問題で何か手続きをしなければいけないのか、といろいろと悩むところですが、今回はアップルさんの証明書の期限切れが原因のようです。
キーチェインでiPhone関係の証明書を見ると「この証明書の発行者は無効です」と赤字で表示されています。キーチェイン内で「システム」を選んで、Apple Worldwide Developer Relations Certification Authority (AppleWWDRCA)を見ると(表示メニューから有効期限切れを表示)、「この証明書の有効期限が切れています」となっています。
にアップルからの回答という記載があり、AppleWWDRCAを新しく入れ直せばいいようですが、ただダウンロードしてダブルクリックしただけでは解決しなくて、少し戸惑いました。むー違う原因だったかと思いきや、これ、古いのを削除しなければなりませんでした。(新しいのと古いのが2つ混在していると「この証明書の発行者は無効です」が消えず解決しませんでした)
AppleWWDRCAの古いの(有効期限切れ)を削除
キーチェインで、期限の切れた「Apple Worldwide Developer Relations Certification Authority (AppleWWDRCA)」を削除。
このダイアログが出るので、Macにログインするときのパスワードを入れて許可。
もういっちょ聞かれます。この後、新しいのを入れるので、こいつは「削除」。
AppleWWDRCAの新しいのをインストール
Apple PKIというページ
から「WWDR Certificate (Expiring 02/07/23)」をダウンロードしましょう(なぜか期限切れのものもあるので要注意)。
ダウンロードしたものをダブルクリックすれば、キーチェインにインストールされます。
古いのがなく、新しいものだけになると、ようやくiOS Distributionなどの証明書が「この証明書は有効です」となると思います。
問題があった場合は、XcodeのPreferenceで、この部分↓に「RESET」というボタンがずっと表示されていたのですが、それもなくなっていました。
この証明書をもって、ビルドしたのち、Upload to App Storeをすると、ようやくエラーが発生していた箇所を通過してアップロードを続けることができました!
しばらく、Fabricなどで配信しており、ストアにアップするのは久しぶりってこともあって、このエラーに気づきませんでした。
東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ)に入社。QAやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、Unity, Unity Netcode for GameObjects, CakePHP, Laravel, ZBrush, Modo, Adobe Substance 3D, Adobe Firefly, Xcode, Apple Vision Pro, Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。