新しいテスト機が増えるとそのデバイスの情報をプロビジョニングプロファイルに追加してあげる必要が出てきます。昔に比べると追加しやすくなり、またiOS Dev Centerも比較的扱いやすくなったので書いていませんでしたが、最近頻繁にこの作業をしていたのでメモとして残してみました。
プロビジョニングプロファイルに新しいデバイス情報(UDID)を追加するために、iOS Dev Centerで作業する流れをスクリーンショットでメモしておきました。
デバイスの追加
- iOS Dev Centerに行ってサインインし、「Certificates, Identifiers & Profiles」を選択します。
- 「Devices」を選択します。
- 登録済みのデバイス一覧が表示されます。右上の「+」を押して新たにデバイスを追加しましょう。
- 「Name」欄にそのテスト機のニックネーム、「UDID」欄にそのデバイスのUDIDを入力します。Nameは、誰が持ってるどの実機なのかがわかるようにしておくといいと思います。UDIDは、「iPhoneなどのUDIDを調べる方法」をご参考に。また、TestFlightを使うと複数人でのテスト環境を作りやすくなり、UDIDの収集も楽になります。詳しくは「TestFlight とりあえずどんなものか」を。「Continue」を押して確認画面へ。
- 確認後、「Register」を押します。つけたニックネームは、登録後でも修正できます。
- もし他にも追加したいデバイスがあるなら、「Add More」を押してステップ4から繰り返し、それで終わりなら「Done」を押します。
プロビジョニングプロファイルの更新
ここでは例としてDistributionにあるAdHoc用のプロビジョニングプロファイルを更新してみようと思います。
- 対象となるプロビジョニングプロファイルを選択し、「Edit」を押しましょう。2013年4月のリニューアル以後に作成したプロビジョニングプロファイルなら編集して追加できると思います。
- 「Devices」という欄に先程追加したデバイスが未チェックの状態になっています。ここにチェックを入れて「Generate」。既存のものにデバイスを追加するだけなので、他は変更する必要はないでしょう。
- 「Your provisioning profile is ready.」と表示され、これでiOS Dev Center上では更新されました。
後は開発環境ごとに操作が変わってきますが、注意すべき点は、現時点ではiOS Dev Center上、つまりサーバ上で更新されただけですので、これをローカルの開発環境に落としてこないといけません。Flash Pro CCやPhoneGapのようにプロビジョニングプロファイルを直接参照するものは、その「Download」を押して「.mobileprovision」ファイルをダウンロードして使いましょう。
ローカル環境のプロビジョニングプロファイルをリフレッシュ
Xcode 5とTitaniumについて、ローカルの更新手順を次に書いておきます。
- Xcodeを起動しましょう。Titaniumの場合も、Xcodeでリフレッシュする事でその状態を利用できますので、同様にXcodeを起動します。
- Xcode 5からユーザーインターフェイスが変わり、プロビジョニングプロファイルのローカル環境の更新は、「Preferences>Accounts」にあります。対象となるApple IDを選んで「View Details…」を押します。
- そこに表示されるリフレッシュボタンを押します。
- 情報が多いと、リフレッシュボタンの回転が結構長いのですが、これが回転している間は我慢して待ちましょう。途中で「Done」を押すと中途半端に更新される事があります。
これでXcodeで更新したプロビジョニングプロファイルが利用できるようになりました。
Titanium用にプロビジョニングプロファイルを更新
Titaniumで使うには、Xcodeを更新した後、さらにTitaniumの方もリフレッシュせねばなりません。
- Xcodeの方で更新を終えたら、Titaniumを起動します。
- App Explorerなどから「Run Configurations」を開いて対象となる設定を選択しましょう。
- 「Refresh」ボタンを押すとXcodeで更新した情報が反映されます。注目すべきは「Select Provisioning Profile」欄です。ここは同じプロビジョニングプロファイル名だったとしても、リフレッシュすると「uuid」というIDが変化します。また、Xcodeを更新すると、以前使用していたuuidと同一のプロビジョニングプロファイルがなくなっているため、気づくと全然違うものが設定されてしまっていたりします。
リフレッシュ後は、確実に先程iOS Dev Centerで更新したプロビジョニングプロファイルと一致するものを選ぶようにしましょう。
以上で、今使ってるプロビジョニングプロファイルに新しいデバイス(UDID)を追加し、ローカルの開発環境でも、その新しいプロビジョニングプロファイルを反映させる事ができたと思います。
東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ)に入社。QAやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、Unity, Unity Netcode for GameObjects, CakePHP, Laravel, ZBrush, Modo, Adobe Substance 3D, Adobe Firefly, Xcode, Apple Vision Pro, Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。