Flash Professionalが改名してAnimate CCとなってまだ間もない現在、アプリケーションにとってとても重要なユーザーインターフェイスのある部分に、製品開発チームの思いが込められたと思われるイースターエッグが発見されました。
イースター・エッグ(Easter egg)とは、コンピュータのソフトウェア・書籍・CDなどに隠されていて、本来の機能・目的とは無関係であるメッセージや画面の総称である。ユーモアの一種である。
ユーモアではありません、本気のメッセージが秘められています。
コマンド+Qである、本来であれば「Animate を終了」となるべき箇所が「Animate を表示しない」となっているのです。
「俺たちはFlash(現Animate)を終了させない」
てなわけです。一見、これはいつものUIバグに過ぎないと思われがちですが、英語版では「Quit Animate」となっている箇所があえて「表示しない」に置き換わるわけがないのです。
これは、いつものUIバグと思わせながら意図的に組み込まれたメッセージに他なりません!さらにその少し上には、本来「Animate を隠す」となるべき部分が「Animate」だけとなっており、いつものUIバグを周辺にちりばめながら巧妙にメッセージを組み込むといった高度な技が使われています。
前バージョンまでそこそこ長い間、妙なフォントが使われていたUIが修正され、ようやく普通の書体に戻るほどUI部分に改善が行われた今回のAnimateですから、このメッセージに込められた気合は十分なほど感じられます。
アドビのサポートに問い合わせると『本来、「Animate を表示しない(あるいは隠す)」となるべき部分がなんらかの不具合によって、少し下の「Animate を終了」の箇所にずれ込んでしまいました。問題のご報告ありがとうございます。今後このようなことがないよう製品の改善に努めてまいります。』といったトンチンカンな答えが返ってきそうなので、問い合わせるのは控えておきます。
東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ)に入社。QAやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、Unity, Unity Netcode for GameObjects, CakePHP, Laravel, ZBrush, Modo, Adobe Substance 3D, Adobe Firefly, Xcode, Apple Vision Pro, Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。