今まで書いてきませんでしたが、この辺からTitanium Mobileについても書いてみようと思います。まだまだ手探りな部分も多いのですが、何か分かった事や間違っていた事があれば、随時更新して行こうと思います。
また、Titaniumは、GitHubを併用するととても便利です。github.comでは、オープンソース(一般公開)のレポジトリは無料で無制限に作れますが、プライベート(非公開)のレポジトリは一番低いプランで月額$7で5つのプライベートレポジトリを使う事ができます。
という事で、まずは、Mac環境でTitanium StudioとGitHubをセットアップするところから。
Appcelerator Titanium Studio
- Titaniumは無料で提供されています。Appcelerator Developer Accountにサインナップして「Titanium Studio」をダウンロード+インストールしましょう。Applicationフォルダにドラッグ&ドロップです。このデベロッパーアカウントに登録したメールアドレスやパスワードは忘れないようにしましょう。時々必要になります。
- 「TitaniumStudio」を起動します。
- 初回起動時は、プロジェクトを保管するワークスペースをどこにするか聞いてきますが、デフォルトのままでいいと思います。
- さっそくデベロッパーアカウント情報を聞いてきましたので、先程登録した情報を入力。
- アップデータが存在すると起動時にこのようなダイアログでリリースノートと共に知らせてくれます。必要に応じて、アップデートしましょう。ここでは、初回起動時なので最新にするためにアップデートしておきます。
- 場合によっては、システムログイン情報を聞かれますので、そのMacのログイン情報を入力します。
- アップデートが開始されます。
- Titanium Studioが起動しました。
これでTitanium Mobileのプロジェクトを作成する準備ができました。プロジェクトを作成するために必ずしもGitHubは必要ありませんが、併用する事でコードの履歴を管理したり、共同作業したりするのに便利になりますので、ここでは次にGitHubの設定を行っておきます。
GitHub
- まず、github.comにサインナップします。この情報も後で使うので忘れないように。
- 次にさっそくGitHub for Macをダウンロード+インストールします。こちらももちろん無料です。
- ダウンロードしたGitHub.appをアプリケーションフォルダにでも入れておきましょう。
- 初期起動時は簡単なセットアップが開始されます。
- 先程登録したgithub.comのログイン情報を入力します。
- コミットに使われるユーザの識別情報として名前とメールアドレスをここで入力します。
- 次にローカル上にあるレポジトリを検索し始めます。意図するものでない限り、これらは選択しなくていいと思います。
- これでセットアップ完了です。この例では何もレポジトリが登録されていない状態になってます。
Titanium のプロジェクトをGitHubのオープンソースレポジトリに
試しにテストでシングルウィンドウアプリケーションをひとつ作って、それをGitHubにPushしてみようと思います。大事な点は、対象外となるファイル(Ignored files)をPushする前に設定しておく点です。ビルドしたりすると、変更点(Changes)が大量に発生してしまいますが、これらをPushしてしまわないように先に対象外にすべきです。詳しくは以下の手順の中で説明を入れておきます。
- テンプレートを使った適当なアプリをひとつ作ってみます。ここでは、Single Window Applicationを選択してみます。
- 「HelloSingleWindow」という名前にしてみます。
- プロジェクトが作成されました。
- 一度プレビューしてみましょう。(Xcodeがインストールされている必要があります。)
- 次にGitHub.appでローカルレポジトリとして登録します。アプリをGitHub.appに切り替え、「Add Local Repository…」を選択し、Titaniumワークスペースに作られている「HelloSingleWindow」フォルダを選択します。
- 「This folder is not a repository」と出ますので、「Create and Add」を押します。
- 【ココ大事】 このタイミングでIgnored filesを設定します。これをせずにPushしてしまわないように。Pushする前にGitHub.comに送る必要がないファイルを対象外とするのです。Settingsに「Ignored files」の入力欄があり、すでにいくつか入力されていると思いますが、以下のようにしましょう。
build
build.log
tmp
._*
.DS_Store
.settings
.project
Makefile
bin
AdHocまた、この設定は開発環境によって異なります。Titanium Mobileの場合は、こんな感じでいいと思います。AdHocとか不要ですが、まぁ、こうしておきましょう。(他のツールではまたぜんぜん違ってきます。)
- Changesを表示すると、その時点で変更されたファイルのリストが一覧されます。「Commit Summary」という欄に、そのコミットの説明をひと言で書いて「Commit」ボタンを押します。これでその時点でのタイムスタンプが押され、その後修正をしたとしてもこの状態に戻したり、何をどのように修正したのか履歴を確認する事ができます。
※ ちなみに、github.comへPushせずに、このコミットを繰り返してローカルだけで管理する事も可能です。
- いよいよ「Push to GitHub」を押して、GitHub.comへPushします。
- ここでプライベートレポジトリが利用可能な場合(代金を支払っていて、まだプライベートレポジトリの空きがある場合)は、「Keep this code private」がチェックできるようになります。これがチェックできない場合は、オープンソースでGitHub.comへPushする事になります。「Push Repository」を押します。
- 「Pushing to GitHub…」と表示されて、GitHub.comへソースが送り込まれます。最初のPushは時間がかかりますが、それ以降は差分のみなので、さほど時間はかからないでしょう。
お疲れ様でした。これでTitanium MobileをGitHubで管理しながら開発していく環境が整いました。これ以降は、「コードを書く -> コミット -> Sync Bransh(差分をgithub.com へ送る)」の繰り返し作業になります。
このサンプルとして作成した「HelloSingleWindow」は、こちらです。↓
https://github.com/mushikago/HelloSingleWindow
東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ システムズ)に入社。Quality AssuranceやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、CakePHP、Laravel、Unity、ZBrush、Modo、Adobe Substance 3D、Adobe Firefly、Xcode、Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。
コメント
[…] Titanium StudioとGitHubをセットアップする […]