この回でシリーズ最後にしようと思いますが、最後にいよいよ、「Mowzie’s Mobs Mod」をマルチユーザでプレイするために、MOD対応したサーバーを立ち上げる流れをMEMOしておこうと思います。
このシリーズ全体的なMEMO「[Mac Java版 Minecraft] マインクラフトはじめました(1) Mowzie’s Mobs Mod x マルチプレイ(Multiplayer)」とどのMEMOにも関連するJava関係のMEMO「[Mac Java版 Minecraft] マインクラフトはじめました(2) Javaについて」をまずご確認を。
「Mowzie’s Mobs Mod」のようなMODを組み込むことで通常では存在しないmobsなどを使えるようになります。これを求めて、わざわざJavaのバージョンを落としたり、いろんなもののバージョンを対応しているものに揃えたりと苦労しました(どれも最新にすれば良いという甘い考えが通用しませんでした)。
また、このMODは、シングルプレイ、つまり一人だけで楽しむ分には、今回のような苦労なくセットアップできると思うし、その情報なら、割とWebやYouTubeで見つかります。今回はマルチプレイでサーバーを立てて、そこで複数人で楽しもうとしているからややこしいのです。
各種バージョン
まず、いろいろ必要なものをゲットしておきましょう。いろんなところにいろんなバージョンがあって、正常に動かすには、どれとどれの組み合わせなのかと検証する必要があり、これらを取り揃えるためにかけた時間が一番長いです。全て「最新版ならちゃんと動く」というものなら良かったのですが、今回はそうは行きませんでした。バージョン等注意しながらゲットしてみてください。
Mowzie’s Mobs Mod
まずは最終目的の「Mowzie’s Mobs Mod」ですが、「Last Updated: Apr 16, 2019Game Version: 1.12.2
Download Install」となっています。これは2020年3月現在で、そのまま最新版をダウンロードしました。このMEMOが古くなったなら1.5.4を探してみてください。(「mowziesmobs-1.5.4.jar」 をダウンロード)
LLibrary
「Mowzie’s Mobs Mod」を使うには、「LLibrary」という別のMODが必要とあります。バージョンは最新ではダメで、いろいろ試したところ「LLibrary 1.7.9 (llibrary-1.7.9-1.12.2.jar)」だと最後まで行くことができました。それ以上新しくても古くてもダメそうでした。(「llibrary-1.7.9-1.12.2.jar」をダウンロード)
Minecraft Forge
そして、LLibraryが上記のバージョンに限定されたため、MODを動かすために必要なサーバー「Minecraft Forge」というものもそのバージョンに合わせ、最新ではなく、「Forge 1.12.2」にバージョンを絞り込みます。ForgeというModを動かすためものの中に、Minecraft サーバーが含まれており、ForgeのバージョンとMinecraftサーバーのバージョンは揃えてあるようです。
ちなみに、Modに対応したいわけではなく、単にマルチプレイを楽しみたいということなら、Forgeである必要はありません。公式のMinecraftサーバーをセットアップすれば、あとはPorMapでポート開放するだけで繋がります。Javaも8である必要はなく11や13でも動きます。
また、このForgeをダウンロードする際、タチの悪い広告によって全く違うものが自動的にダウンロードされたりするので注意です。以下の画面の通り気をつけて入手してください。(「forge-1.12.2-14.23.5.2768-installer.jar」をダウンロード)
↓このページでいきなり何かがダウンロードされようとしたりしますが、これは「キャンセル」で。
数秒待つと、ここがSKIPとなり、押せるようになります。こっちです。
Java 8
これらをコンパイルしたり動作させたりするためのJavaは、「[Mac Java版 Minecraft] マインクラフトはじめました(2) Javaについて」の通りで、Java 8(1.8)じゃないとエラー多発でダメでした。(「OpenJDK8U-jdk_x64_mac_hotspot_8u242b08.pkg」をダウンロード)
Javaのセットアップについては、細かな話がいろいろあるので、まずは上記の「Javaについて」の通りにセットアップしてJava 8 環境を用意します。
PortMap
サーバーとして立ち上げるMacの特定のポートを開放してあげる必要が出てくるのですが、その際に使うユーティリティです。MinecraftサーバーとこのPortMapアプリを二つ立ち上げておくことで、各クライアントMacからサーバーMacへ接続できるようになります。Minecraftサーバーの場合、「25565」がデフォルトです。変えても動きます。例えば、ポートを変えてあげれば、二つのminecraftサーバーを同じMacで同時に立ち上げることもできたりします。(「PortMap-2.0.1-85.zip」をダウンロード)
セットアップ
必要なものをゲットしたら、まずはJavaを8にしましょう。何度も書きますがこちらの通り↓
Javaを8(1.8)にしたら、まずはForgeから。ダウンロードした「forge-1.12.2-14.23.5.2768-installer.jar」を右クリック(二本指タップ)でコンテキストメニューを出し「開く」でインストーラーを起動します。この開き方なら、開発元を検証できない場合でも開くことができます。
シングルプレイなら「install client」を選んで、JavaEditionのマインクラフトにセットアップすれば簡単にMODが使えるようになります。今回は、これをサーバーにセットアップしようとしているのでややこしいのです。「Install Server」の方を選び、インストールするディレクトリを選択します。(インストール先は任意の場所で大丈夫です)
指定したディレクトリに解凍された「forge-1.12.2-14.23.5.2768-universal.jar」を実行しますが、これについては、ダブルクリックして立ち上げると
Java JARファイル””を起動できませんでした。
コンソールでエラーメッセージを確認してください。
と出て起動できません。これもだいぶハマりました。このメッセージが出ても、ターミナルからコマンドで実行すると動いたりします。
ターミナルを開いて、指定したディレクトリに cd
コマンドで移動し、java -jar ファイル名
で実行します。この際、「forge-1.12.2-14.23.5.2768-universal.jar」という長ったらしいファイル名は、短く名前変更してもいいみたいです。「forge-server.jar」と短くリネイムして、 java -jar forge-server.jar と書いて実行してみます。
すると、modsフォルダが作成されたり、少し変化しますが、大事なのは「eula.txt」というファイルが作成されます。この中の最後を「eula=true」に修正(つまり同意)して保存します。その後、もう一度、 java -jar forge-server.jar を実行してみましょう。
Javaのウィンドウが開き、途中で落ちたりせずに起動し、最後の方にDoneの文字が見えたら成功です!
いったん、終了させ、生成されたファイルを見てみると、だいぶいろいろ生成されてます。この中の「world」フォルダが、いわゆるワールドデータなので、バージョンに互換性があれば、今まで作ったものと入れ替えたりすることもできるでしょう。「minecraft_server.1.12.2.jar」というのがマインクラフトサーバーの実体です。いろいろなMODファイルをいれる「mods」フォルダも生成されています。だいぶゴールに近づきました。
「server.properties」というファイルに様々な設定を記述することができ、対象となるワールドフォルダを指定したりすることもできます( level-name=world
という項目でフォルダ名を指定できます)。
server-port=25565
というのがデフォルトで指定されているポート番号です。これも変えられますが、基本的にはこのままでいいでしょう。
ポート開放
サーバーとして立ち上げた後、別のMacからこのMac内のマインクラフトサーバーに接続するには、IPアドレスと共にポート番号を指定して繋げます。ただ、そのポートが開放されていなければ繋がりません(同一LAN環境では解放せずに繋がりました)。そこで、先ほどダウンロードしたPortMapというユーティリティを使って簡単に設定してみます。
左下の「+」を押して、Local Port欄に「25565」と入力して、Description(詳細)にそれが何かわかるように説明書きをして「Add Mapping」で追加します。緑色のマークがついたら開放されいることになります。上記の「server.properties」にある server-port=25565 の値なので、この値を変えてあげれば(例えば、25564とか)、同時に二つのワールドサーバーを立ち上げることもできます(その必要があるかは別として)。
マインクラフトサーバーでは、サーバーと一緒に、いつもこのPortMapアプリも同時に立ち上げることを忘れないようにしましょう。
ちなみに、このサーバーとして起動したMacが家の中のLanでどのipアドレスなのか、というのもこのPortMapアプリの一番上「Port Map on 192.168.0.32」となっている箇所で確認できます(一番上のやつなので間違いのないように)
Modファイルの組み込み
いよいよ、目的となるMODファイルを入れて動かしてみます。Modファイルの組み込みと言っても、インストールは簡単で、ダウンロードしたjarファイルをmodsフォルダに入れるだけです。「mowziesmobs-1.5.4.jar」と「llibrary-1.7.9-1.12.2.jar」をサーバーをセットアップしたディレクトリに生成された「mods」フォルダに入れましょう。
インストールは簡単なのですが、問題はそれを入れた状態でエラーなく動くか、です。今まで書いてきたバージョンの組み合わせであれば、エラーなく最後まで起動できると思います。ここでエラーが出てしまうModもあると思います。その場合は、minecraftサーバー1.12.2あたりの時期に合わせて、バージョンを変えてみるとか試してみましょう。
Modsフォルダに、modファイルである.jarを入れたら、再度、ターミナルから java -jar forge-server.jar
でサーバーを起動してみましょう。多少、エラーがあっても最後まで行けばなんとかなるでしょう。落ちたりせず、Doneの文字が見えれば成功です!
マインクラフトクライアントアプリからの接続
まず、Javaエディションのライセンスを購入してインストーラをダウンロードします。
そして、クライアント側もMod対応させるために、サーバー側にセットアップしたForgeとModsを同じバージョンでインストールする必要があります。最後までなかなかの曲者です。(ちなみに、サーバーとしてセットアップしたMacでサーバーを立ち上げながら、同じMacでクライアントを起動することもできます。)
Forgeと必要なModsファイルのセットアップをせずにそのまま接続してしまうと、このようなエラーが出て接続できません。
サーバーへの接続に失敗しました
This server has mods that require FML/Forge to be installed on the client. Contact your server admin for more details.
一度、Launcherを起動したなら、先にForgeをクライアント側にインストールしておきます。
クライアント側にForgeと必要なModsをインストール
クライアント側のJavaも同様に8にしておきましょう。そして、サーバーにセットアップしたForgeと同じバージョンの「forge-1.12.2-14.23.5.2768-installer.jar」を起動します(これはダブルクリックでも起動できる)。
今度は、「install client」を選択して、インストール先のパスはそのままでインストール。
すると「/Users/{ユーザー名}/Library/Application\ Support/minecraft/mods
」というフォルダが出来ているので、そこにサーバーに入れたものと同じ.jarファイル「mowziesmobs-1.5.4.jar」と「llibrary-1.7.9-1.12.2.jar」を入れておきます。
クライアント側にModサーバーに接続する起動構成を用意する
クライアント側の環境を変更するのは、ユーザーインターフェイスが用意されているので割と簡単です。購入してダウンロードした「Minecraft Launcher」(設定から言語を日本語にしておきましょう)の「起動構成」から起動するバージョンを複数用意しておけます。
「新規作成」で、名前を「Forge」(何でもいい)とかにしておきます。Forgeをクライアント側にセットアップしたなら「バージョン」の中に「release 1.12.2-forge1.12.2-14.23.5.2768」というのがあります。それを選択して「作成」を押します。
いつもの起動画面とはちょっと違う開発段階っぽい感じのスプラッシュスクリーンが現れ、Mod対応で起動したことがわかります。
サーバーに接続
ゲームトップ画面から「マルチプレイ」(地球のアイコンで言語を日本語にできます)を選び、「サーバーを追加」をクリック。サーバー名に「MacMini Mod Server」のようにMacの名前とModサーバーであることが入れわかるようにしておき、「サーバーアドレス」に、上記、PortMapアプリの一番上に表示されているipアドレスに「:」をつけ、ポート番号を加え「192.168.0.32:25565」のようなアドレスを入力して「完了」。
緑のアンテナがついたら接続できそうな雰囲気になります(これがエラーっぽくても繋がることあり)。
作成したサーバー項目のアイコン部分をクリックして、接続できれば、とりあえず成功した可能性大!!あとはちゃんとModが動くかどうか。
「Mowzie’s Mobs Mod」が動作するか確認
サーバーのJava画面をみると「Players」欄に接続されているプレイヤー名が表示されます。サーバーに入力フィールドが一つあり、そこでコマンドを打ち込むことができます。まず、上記のクライアントに対して、最高権限を与えて、いろいろできるようにしてみます。
op mushikago
(←mushikagoはリストされてるプレイヤー名)と打つことで権限が与えられます。
その後、プレイヤー側でコマンドが打てるようになるので「/gamemode creative mushikago
」と入力して、クリエイティブモードに切り替えます。アイテムの中に「Mowzie’s Mobs Mod」ならではのアイテムが使えるようになっていれば成功です。
ちなみに「/gamemode survival mushikago
」でサバイバルモードに戻したら、瞬殺されました。
書いてみればだいぶ長いMEMOとなりました。大変お疲れ様でした。これでようやく「Mowzie’s Mobs Mod」をマルチプレイで楽しめるようになったと思います。
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東京造形大学卒業後、マクロメディア(現アドビ)に入社。QAやテクニカルサポートマネージャーとしてFlash、DreamweaverなどのWeb製品を担当。独立後、2007年に虫カゴデザインスタジオ株式会社を設立。2021年東京三鷹を拠点に。最近は、CakePHP、Laravel、Unity、ZBrush、Modo、Adobe Substance 3D、Adobe Firefly、Xcode、Firebaseにフォーカスしています。モバイルアプリ開発情報を主としたブログ「MUSHIKAGO APPS MEMO」の中の人。